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CPI(消費者物価指数)がビットコインに与える影響をわかりやすく解説

2022年9月16日

この記事でわかること

  • CPI(消費者物価指数)とはなにか?
  • CPIはどこで見れる?
  • CPIがビットコインに与える影響

なんか急にビットコインが上がったけどなんで?

ビットコインとCPIってどう関係しているの?

そもそも、CPIってなに?

と疑問に思っている方もいるかもしれません。

この記事を読めば、CPIとビットコインの関係について理解することができるはずです!

CPI(消費者物価指数)について解説

CPIとは何か?

CPIとは?

CPIとは、家計が購入する商品やサービスの物価の動向を表す指標で、アメリカのCPIは米労働省労働統計局が毎月11日ごろに発表しています。

※一般的にCPIと言えば、アメリカのものを指すことが多いです。

CPIは、アメリカのインフレ率を分析する際の最重要指標であると言われています。

衣料や食料品など約200の項目がありますが、変動が大きい食料とエネルギーを除く指数である「コアCPI」が重要視されています。

CPIはどこで見れる?

米労働省労働統計局のウェブサイトのCPIを表示しているページ
U.S. Bureau of Labor Statistics

実際にU.S. Bureau of Labor Statistics(米労働省労働統計局)のサイトにアクセスしてみると、CPIを確認することができます。

赤枠で囲んでいる箇所には、最新のCPIの概要が次のように書かれています。

8月の全都市消費者物価指数は、季節調整済みで0.1%上昇、過去12ヶ月では季節調整なしで8.3%の上昇となりました。食品とエネルギーを除いた全品目の指数は、8月に季節調整済みで0.6%上昇、年間では季節調整なしで6.3%上昇しました。

In August, the Consumer Price Index for All Urban Consumers increased 0.1 percent, seasonally adjusted, and rose 8.3 percent over the last 12 months, not seasonally adjusted. The index for all items less food and energy increased 0.6 percent in August (SA); up 6.3 percent over the year (NSA).

U.S. Bureau of Labor Statistics(2022年9月13日に発表のCPI)

詳細な資料を読みたい場合は、赤枠下部分の「PDF」をクリックすると読むことが出来ます。

しかし、PDFの資料は分量が膨大なので、確認するのは概要だけでいいかもしれません。

CPIがビットコインに与える影響

CPI発表直後の値動き

では、CPI発表直後にビットコインはどのような値動きをするのでしょうか?

実際に、CPIが発表された直後のビットコインのチャートを見てみましょう。

2022年8月11日のCPI発表時のBTC/JPYのチャート
https://jp.tradingview.com/(BTC/JPY 15分)
  • 2022年8月10日21時30分(日本時間)のCPI発表直後にビットコインが10万円ほど上昇
  • その後、一時的に下落するも、上昇トレンドを継続
2022年9月13日のCPI発表時のBTC/JPYのチャート
https://jp.tradingview.com/(BTC/JPY 15分)
  • 2022年9月13日21時30分(日本時間)のCPI発表直後にビットコインが20万円ほど下落
  • その後も下落トレンドを継続

このように、ビットコインの相場はCPIの発表によって大きな影響を受けていることがわかります。

また、上記のチャートのようにCPIの発表はその後のトレンドを決定づけることもあります。

ビットコインがCPIに影響される理由

ビットコインがCPIに影響されるのには、例として以下のようなプロセスがあります。

CPIが予想よりも高かった場合

  • CPIが予想よりも高い
  • 投資家たちが「アメリカの中央銀行であるFRBがインフレを抑えるために利上げを行うだろう」と考える
  • もしFRBが利上げを行うと景気が後退する可能性が高い
  • ・インフレリスクが弱まると予想されるためビットコインへの投資が減少する
    ・利上げによって機関投資家もビットコインへの投資がしにくくなる
    ・景気後退予想により米国株が下落するため、ビットコインも連動する
  • ビットコインが下落する

用語集

インフレリスク
物価の上昇によって貨幣の価値が実質的に低下するリスクのこと。そのリスクを避けるためにビットコインが買われることがある。

利上げ
中央銀行が政策金利を引き上げること。利息が高くなり企業はお金を借りにくくなるので設備投資が減少し、個人の購買意欲も減少する。

機関投資家
個人から集めた資金の投資を主要な業務とする企業

詳しく説明すると、CPIの数値が高いということはインフレが進んでいるということなので、FRBはインフレを抑制するだろうと予測できます。

ビットコインはインフレリスクを避けるために買われるという側面があるので、インフレリスクが軽減されるとビットコインの売りは強まります。

それと同時に、企業の設備投資が減少するために景気が後退すると予測されます。

それによって米国株が下落し、それと連動してビットコインも下落します。

機関投資家もビットコインへの投資を控えるようになるためビットコインの下落の要因となります。

そのようなプロセスによって、ビットコインはCPIに影響されると考えられます。

また、逆にCPIが予想より低かった場合やCPIが沈静化した場合はビットコインは上昇することが多いです。

ただし、状況によっては必ずそうなるというわけではないので注意してください。

まとめ

この記事では、CPIがビットコインに与える影響について詳しく解説しました。

ポイントは以下のとおりです。

ポイント

  • CPIとは物価の変動を数値化したもので、インフレ率を分析するのに重要な指標
  • CPI発表直後はビットコインの値動きが大きく影響される
  • CPIが予想より高かった場合、FRBの利上げが予想されるのでビットコインは下落しやすい

解説は以上になります。

最後まで読んで下さりありがとうございました。

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