英検1級 英語

英検1級のすごさってどのくらい?TOEICとの比較も含めて合格者が徹底解説!

2022年5月1日

英検1級は有名な資格ですが、その内容について知っている方は多くないかもしれません。

英検1級ってなんとなくすごそうだけど、どのくらいすごいのかわからない

英検1級ってすごいの?

そのように思われる方もいるのではないでしょうか?

この記事では、実際にTOEIC920点と英検1級を取得したことのある私が、英検1級のすごさについて解説していきます。

それでは、早速いってみましょう!

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英検1級のレベルはどのくらい?

英検1級の合格率

英検1級の合格率は2016年以降発表されていないものの、それ以前のデータをから考えると合格率は「10%~15%」であると推測できます。

2010年から2015年のデータは以下のようになっています。

年度英検1級合格率
2010年8.8%
2011年9.6%
2012年10.0%
2013年10.4%
2014年10.4%
2015年12.0%

2010年から2015年までは合格率が年々と上がっており、その上昇が続いている可能性も考慮するならば、英検1級の合格率は「10%~15%」の範囲が妥当であると考えられます。

また、⽇本英語検定協会による平成28年度速報も踏まえると、1次試験の合格率は約20%2次試験の合格率は約60%であると考えられます。

合格率だけを見てみても、英検1級がかなり難しい試験であることは間違いないでしょう。

英検1級の合格ライン

英検1級の合格ラインは、1次試験で2028点以上(2550点満点)2次試験で602点以上(850点満点)となっています。

このスコアはCSEスコアと呼ばれており、素点を統計的手法によって解析したスコアになります。

この統計的手法はテストの形式や難易度によって違いが出ないようにするためのもので、TOEICにも採用されています。

そのため、何割以上正解すれば合格ということは言えません。

ですが、一般的に1次試験は7割以上の正答率で合格することができると言われています。

ここで、私が実際に1次試験に合格したときの正答率をお見せします!

素点CSEスコア
リーディング31/41(75.6%)687
リスニング19/27(70.4%)670
ライティング24/32(75.0%)691
合計74/100(74.0%)2048

私が受験した2021年第1回検定では、正答率が74%でCSEスコアが2048でした

2028点以上が合格ですので、かなりギリギリの合格ということになります。

おそらく、この回はCSEスコアが厳しめに算出されていたので、比較的簡単だったと考えられます。

試験が難しい場合は正答率が7割に満たなくても合格できる可能性が十分ありますので、「7割以上」というのは参考程度にとどめておいてください。

ただし、どの回でも7割以上正解できる実力があれば、1次試験に合格する可能性は高いと言えるでしょう。

英検1級のレベルは大学上級程度

英検1級のレベルとは、具体的にどのくらいなのでしょうか?

日本英語検定協会によると、英検1級の推奨目安は大学上級程度とされています。

また、発表されている審査基準は以下のとおりです。

程度
広く社会生活で求められる英語を十分理解し、また使用することができる。

審査領域
読む:社会性の高い幅広い分野の文章を理解することができる。
聞く:社会性の高い幅広い内容を理解することができる。
話す:社会性の高い幅広い話題についてやりとりすることができる。
書く:社会性の高い幅広い話題についてまとまりのある文章を書くことができる。

公益財団法人 日本英語検定協会

英検1級のライティングやスピーキングでは、社会問題に関係するトピックが出題されます。

そのため、「大学上級程度」とは日常会話だけでなく様々な社会問題に対するディベートやディスカッションにも対応できる英語力のことを指していると考えられます。

必要な語彙数は10000~15000語と言われているが…

一般的に、英検1級の合格に必要な語彙数は10000~15000語ほどだと言われています。

Test your vocabulary」というサイトを使えば、簡単に自分の語彙数を調べることができます。

私もこのサイトを使って語彙数を調べてみたところ、8660語でした。

この語彙数で1次試験の合格がギリギリでしたので、語彙数が10000語以下でも英検1級に合格できる可能性はあります。

ですので、一般的に言われている10000~15000語というのは少し言い過ぎな気がします。

個人的には、英検1級に合格できる語彙数は10000語前後であると考えています。

英検1級と他の英語試験との比較

英検1級とTOEIC900点はどっちがすごい?

英検1級とTOEIC900点はどちらがすごいのでしょうか?

結論から申し上げますと、難易度はTOEIC900点よりも英検1級のほうがはるかに高いです。

ですので、TOEIC900点よりも英検1級のほうがすごいです。

なぜ英検1級のほうが難しいかと言うと、以下の要素が挙げられます。

  • 語彙問題の難易度が非常に高い
  • 200~240 wordsのライティングが出題される
  • 2分間の即興スピーチ、それに続く質疑応答がある

つまり、TOEIC900点レベルから英検1級に受かろうとすると2400語の単語帳を1冊暗記し、社会問題についてのライティングを書けるようにし、2分間話し続けるスピーキング力を付けなければなりません。

そのため、TOEIC900点よりも英検1級のほうがはるかに難しいと言えます。

しかし、それがあまり知られていないということも事実です…

実際、就職活動でのES(エントリーシート)に「TOEIC920点」と「英検1級」の両方を書いたことがあるのですが、面接官からはTOEICにしか触れられませんでした。

TOEIC920点はすごいですね!(英検1級ってすごいの?)

このように、難易度的には英検1級のほうが上ですが、英語の試験に詳しくない人からはTOEIC900点のほうがすごいと思われる可能性もあります。

他の英語試験との換算表

出典:文部科学省

文部科学省は平成30年に「各資格・検定試験とCEFRとの対照表」というものを発表しています。

それによると、英検1級のレベルは以下のようになっています。

英検1級のレベル

  • IELTS 7.0~8.0
  • TOEFL iBT 95~120
  • TOEIC 945

英検1級はIELTS 7.0~8.0TOEFL iBT 95~120TOEIC 945と同等のレベルだということがわかります。

しかし、試験の目的や形式などが異なるため、英検1級はこのレベルだと一概に言うことは難しいです。

そのため、上記の表はあくまでも参考程度にとどめておくと良いと思います。

ひさ

IELTS 7.0~8.0やTOEFL iBT 95~120はさらに勉強しないと取れる気がしない…

英検1級を取得するメリット

全国通訳案内士試験の1次試験(英語)が免除

英検1級を所持していると全国通訳案内士試験の1次試験(英語)が免除になります。

ただし、TOEIC900点以上でも1次試験(英語)が免除となります。

そのため、試験の免除が目的ならばTOEIC900点を取るほうが手っ取り早いかと思います。

学校関連のメリットがある

英検1級を所持していると、学校関連のメリットがあります。

例えば、高校や大学の入試に活用できたり、奨学金の申請ができたりする場合があります。

他にも、大学の単位認定に使用できる場合もあるので、学生にとっては英検1級を持っているメリットは大きいかもしれません。

英語力をアピールできる

英検1級を所持していると、英語力をアピールすることができます。

特に英検1級はTOEICとは異なりライティングやスピーキングの試験が含まれているので、英語でのアウトプット能力を証明することができます。

そのため、英検1級の難易度を知っている人からは高く評価されるでしょう。

その一方、英検1級についてあまり知らない人に英語力をアピールするならTOEICだけで十分かもしれません。

使用した参考書と勉強時間

私が英検1級の勉強で使用した参考書は主に以下の3つになります。

それらの参考書を利用して、TOEIC920点を取得後に150~200時間ほど勉強して英検1級に合格することができました。

最低限これだけあれば英検1級の勉強はできると思います。

それでは、それぞれの参考書について簡単に説明していきます。

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勉強量

20~30周程度
数か月の間、毎日1時間弱使って700語を復習していた

英検1級のPART1の語彙問題は25問あります。

この1冊だけやっておけば、語彙問題で7割近く取ることができると思います。

私もこの1冊でPART1を対策し、25問中21問を正解することができました。

関連記事

英検1級 過去6回全問題集

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勉強量

過去問4回分を解いたあとに復習
復習も含めて1回分にかかる時間は3時間ほど
リーディング問題をたまに精読していた

この参考書には、直近の英検1級の過去問が6回分収録されています。

また、この参考書で7割以上の正答率を取れていると英検1級に受かる可能性が高いという目安にもなります。

ただし、英検の公式サイトにて過去3回分の問題が掲載されているので、優先順位としてはそこまで高くないかもしれません。

最短合格! 英検1級 英作文問題完全制覇

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発売日2016/8/31
おすすめ度5 out of 5 stars

勉強量

1日1問の練習問題とその復習で1時間程度を30日間
その後、作成した解答を覚えるのに数時間

この参考書は、過去問から導き出した12の分野について、パラグラフ単位の英文(コンテンツブロック)を212収録しています。

また、ライティングの例題が30問も収録されており、それを全部解くだけでライティング対策はほとんどできたと言ってもよいかと思います。

私はこの参考書を使ってライティングとスピーキングの対策をし、大変お世話になりました。

ライティングやスピーキングが苦手な方におすすめしたい1冊です。

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まとめ

今回は、英検1級のすごさについて解説しました。

ポイントは以下のとおりです。

ポイント

  • 英検1級の合格率は約10%~15%
  • 合格ラインはおよそ正答率7割以上
  • 様々な社会問題に対するディベートやディスカッションにも対応できる英語力が必要
  • 語彙数は1万語以上が目安
  • 英検1級のほうがTOEIC900点よりすごい!

ですので、英検1級はすごいということが言えると思います。

このブログでは他にも英検1級の勉強法について解説していますので、この記事を読んで英検1級の勉強をしたいと思った方は参考にしてみてください。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

参考になりましたら幸いです。

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