この記事では、最近ウイスキーにハマってきた筆者がグレンドロナック12年を実際に飲んでレビューしていきます。
まだまだ初心者なので複雑な何種類もの味や香りを識別することはできませんが、ウイスキーを飲みなれていない初心者の視点に立ったレビューができると思います。
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基本情報
商品名 | グレンドロナック12年 オリジナル |
生産地 | スコットランド(ハイランド) |
蒸留所 | グレンドロナック蒸留所 |
種別 | シングルモルト |
度数 | 43% |
樽 | 辛口のオロロソシェリー樽と極甘口のペドロヒメネスシェリー樽を熟成したヨーロピアンオークのシェリー樽のみ |
価格 | 約6000円(2022年11月時点) |
グレンドロナック12年は、シェリー樽100%で熟成させたウイスキーとして有名です。
シェリー樽とは、スペインの伝統的な白ワインの一種であるシェリー酒を貯蔵したあとの樽を指し、もともとウイスキーの熟成はこのシェリー樽で行われていました。
最近では多くの蒸留所がバーボン樽を使用していますが、シェリー樽で熟成することでバーボン樽とは異なった香りや味わいを生み出すそうです。
そんなシェリー樽を100%使用した数少ないウイスキーの1つがグレンドロナック12年となっています。
グレンドロナック蒸留所の特徴
グレンドロナック蒸留所は、スコットランドのハイランド地方に位置する蒸留所です。
フォーグ渓谷のドロナック川流域というスペイサイドに非常に近い場所にありますが、ハイランドのウイスキーとして分類されるようです。
グレンドロナック蒸留所は1826年にジェームズ・アラダイスによって設立され、初期に政府公認を受けた蒸留所の1つとなっています。
しかし1837年には火災が起こり、蒸留所のほとんどが消失してしまう事態に。
その後、蒸留所の再建や数回の買収を経て、現在は世界有数のスピリッツ・ワイン会社であるブラウンフォーマン社が所有しています。
グレンドロナック蒸留所の特徴として、伝統的なウイスキーの製造方法にこだわっている点が挙げられます。
フロアモルティングという昔ながらの製法を1996年まで続けていたり
伝統的な石炭直火焚きの蒸留を2005年まで続けていたりしました。
現在は蒸留方法を水蒸気間接式蒸留に切り替え、麦芽も外注していますが、最後まで伝統的な手法を守ろうとしたことからもグレンドロナック蒸留所のこだわりがうかがえます。
熟成に関しては、スペイン・アンダルシア地方の最高級のペドロヒメネスシェリー樽とオロロソシェリー樽を主に使用しています。
シェリー樽での熟成を重要視しているのも、伝統的なウイスキー作りにこだわっているからこそであると言えるでしょう。
テイスティングレビュー
公式テイスティングノート
グレンドロナックの公式サイトのテイスティングノートでは、グレンドロナック12年について以下のように言われています。
色 | 深い琥珀色のようなゴールド |
香り | 甘くクリーミーなバニラ ほのかなジンジャー スパイスの効いたグリューワイン 洋ナシ |
味わい | 柔らかく豊かでクリーミー 温かみのあるリッチなオークとシェリーの甘さ コクのある口当たり レーズンやベリー 途中にスパイス フィニッシュにかけてドライ |
余韻 | 余韻は長く続く フルボディでしっかりしている かすかにナッツ |
実際に飲んでレビュー
それでは実際に飲んでいきたいと思います。
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- 香り
熟した甘いフルーツのような香り
華やかというよりは「甘い!」という感じで甘さが主体となっている
どっしりとしていて、少し木の香りを感じる
時間が経過するとメープルシロップが強く現れる
- 味わい
まろやかで甘い
アルコール刺激はほとんどない
チョコレートのような濃厚さ
- 余韻
心地よい
カカオが多めのチョコレートを食べたあとのよう
甘さも残るが、それよりかはチョコレートのビターな感じがする
- 総評
甘さが主体のウイスキーで個人的には味にチョコレートを強く感じた
通常のウイスキーのようにバーボン樽由来の独特さがないため、ウイスキーが苦手な方、飲みなれていない方、甘党の方なんかにおすすめできる
公式テイスティングノートに書いてあるスパイシーさは感じられなかった
個人的コメント
甘さとビターさがうまく調和している様子がチョコレートを想像させる。
カカオ70%のチョコレートをつまみながら飲みたい。
濃厚なウイスキーなので、毎日とかではなくたまに飲みたい。
冬にぴったりな感じがする。
その他のラインナップ
グレンドロナック トラディショナリー ピーテッド
公式テイスティングノート
色 | 鮮やかな赤みがかったゴールド |
香り | ハイランドのトフィー(糖蜜やバターが使われたイギリスの伝統菓子) 溶けた糖蜜 ダークハニーや石炭の煙がかすかに |
味わい | スモークされたブラックベリーとクローブをベースに 焦がしたオレンジと糖蜜 |
余韻 | リッチで土っぽい余韻の中に 甘草やダークフルーツの香り |
「グレンドロナック トラディショナリー ピーテッド」は、グレンドロナックにピート由来のスモーキーフレーバーを加えたウイスキーです。
商品名に「traditionally(伝統的な)」とあるように、大麦麦芽製造の最後に窯でピートを燃やすというハイランド地方の伝統的な手法を採用しているそうです。
熟成には、ペドロヒメネスシェリー樽、オロロソシェリー樽、ポートワイン樽が使用されています。
アルコール度数は48度と少し高め。
グレンドロナック15年 リバイバル
公式テイスティングノート
色 | アンティークブロンズ |
香り | 砂糖漬けのチェリー 熟したブラックベリー ダークミントチョコレート かすかにオレンジのほろ苦さとクルミリキュール |
味わい | ハチミツをかけたアプリコット 熟したイチジク だんだんとブラックチェリーが現れる アンジェリカと黒糖 |
余韻 | ブラックマヌカハニー、ハーブのようなビターさ、ダークチョコレートが長く包み込むような余韻 |
「グレンドロナック15年 リバイバル」は、15年以上熟成させた原酒を組み合わせたウイスキー。
グレンドロナック12年と同様に、熟成にはペドロヒメネスとオロロソシェリー樽を用いています。
アルコール度数は46%で、人工的な着色がされていないナチュラルカラーのウイスキーです。
グレンドロナック18年 アラダイス
公式テイスティングノート
色 | 明るく深いゴールド 中心は褐色 |
香り | キャンディや黒糖のような甘い香り フルーツコンポートととチェリーが複雑さを与えている |
味わい | 濃厚で魅惑的な味わい 煮込んだフルーツとオールスパイス 熟成されたオロロソシェリ― トーストしたクルミパン チョコレート |
余韻 | 非常に複雑で長い |
「グレンドロナック18年 アラダイス」は、蒸留所の創設者「ジェームズ・アラダイス」から名付けられたそうです。
グレンドロナック15年は休売していた時期もありましたが、こちらのグレンドロナック18年は休売したことがなく、「アラダイス」の名からも蒸留所が非常に力を入れている一本なのがわかります。
ヨーロピアンオークのオロロソシェリー樽100%使用のナチュラルカラーで、アルコール度数は46%。
最高級のシェリー樽ウイスキーと言って良いと思います。
飲みたい。
レビューまとめ
この記事では、グレンドロナック12年についての解説とレビューをしました。
レビューのまとめは以下のとおりです。
まとめ
- グレンドロナック12年は甘さが主体のウイスキーで個人的にはチョコレートを強く感じた。
- 通常のウイスキーのようにバーボン樽由来の独特さがないため、ウイスキーが苦手な方、飲みなれていない方、甘党の方なんかにおすすめできる。
- 公式テイスティングノートに書いてあるスパイシーさは感じられなかった。
最後まで読んでくださりありがとうございました。
参考になりましたら幸いです。
今回紹介したウイスキー
テイスティングに使用したグラス