この記事では、最近ウイスキーにハマってきた筆者がタリスカー10年を実際に飲んでレビューしていきます。
まだまだ初心者なので複雑な何種類もの味や香りを識別することはできませんが、ウイスキーを飲みなれていない初心者の視点に立ったレビューができると思います。
基本情報
商品名 | タリスカー 10年 |
生産地 | スコットランド(アイランズ) |
蒸留所 | タリスカー蒸留所 |
種別 | シングルモルト |
度数 | 45.8% |
樽 | アメリカンオーク |
価格 | (2023年1月時点) |
タリスカー10年はディアジオ社の「クラシック・モルト・シリーズ」の中でもアイランズのエリアを代表するボトルです。
まさにスカイ島の荒々しい自然をそのままボトルにしたような強烈な個性を持っていると言われており、スモーキーかつ海風を感じさせるウイスキーとなっています。
また、タリスカーのラベルには「MADE BY THE SEA」と書かれています。
これは蒸留所が海際に立っているという意味に加えて、自然の恵みによってタリスカーの味わいが生み出されていることに対する感謝を表しているのだそうです。
「タリスカーを飲めば、潮風が吹くスカイ島の海辺で焚火をしているような、スカイ島の風景の中へと一瞬で連れて行ってくれる」という公式サイトの表現が言い得て妙だと感じました。
タリスカー蒸留所の特徴
場所
タリスカー蒸留所は、スコットランドのアイランズに属しており、その中でもスカイ島に位置しています。
アイランズとは?
スコットランドのアイラ島以外の島々のこと。
歴史
年代 | 出来事 |
---|---|
1830年 | マカスキル兄弟が蒸留所を設立 |
1843年 | 北スコットランド銀行のマネジャーであったジャック・ウエストランドが蒸留所を買収 |
1880年 | Roderick KempとAlexander Allenが蒸留所を買収 |
1916年 | ディスティラーズ・カンパニー・リミテッド(現ディアジオ社)などが経営に加わる |
1960年 | 蒸留所で火災が発生、2年後に復活 |
1972年 | フロアモルティング廃止 |
1988年 | ディアジオ社のクラシックモルトシリーズに選ばれる |
現在 | ディアジオ社が所有 |
ウイスキー作りのこだわり
蒸留所のウイスキー作りのこだわりは以下のとおりです。
- 木製の発酵槽
- ポットスチル
- 潮風の影響
それぞれ詳しく解説していきます。
木製の発酵槽
タリスカー蒸留所では伝統的なオレゴン松製の発酵槽を使用することで、乳酸菌による乳酸発酵を促しています。
また、発酵時間が長いことも特徴であり、通常の発酵時間は50時間程度ですが、タリスカー蒸留所では70時間とゆっくり時間をかけて発酵を行っています。
それによって、独特のフルーティーな香りと味わいを生み出しているそうです。
ポットスチル
写真の手前に見える2基のポットスチルが、初回の蒸留を行うウォッシュスチル。
こちらはヘッドと胴体の間にボウルがあるような形状をしており、ボウル内で対流が起きることで雑味成分が抜けるためクリアな蒸留酒を生み出しています。
奥側に見える3基は、2回目の蒸留を行うスピリットスチル。
こちらは比較的小さく、くびれがないストレート型のスチルとなっています。
そのためウォッシュスチルとは反対に重い蒸留酒が出来上がる傾向にあり、タリスカーのスパイシーさの主な要因にもなっていると言われています。
潮風の影響
見てのとおり、タリスカー蒸留所は海沿いに位置しています。
そのため、熟成の際には潮風の影響をかなり受けていると言えるでしょう。
ウイスキーを熟成している樽が外気を取り込むことでウイスキーにも潮風のフレーバーが付くと言われています。
冒頭でもお伝えしたとおり、タリスカーのラベルに記載されている「MADE BY THE SEA」という言葉はスカイ島の海や自然によってタリスカーの味わいが生み出されていることを示しています。
テイスティングレビュー
公式テイスティングノート
色 | 輝くようなゴールド |
香り | ほのかな海水の塩、生ガキそして柑橘系の甘みを感じさせる、力強いピートのスモーキーな香り |
味わい | 煙るようなスモーキーさと力強いモルトの香味を伴う、豊かなドライフルーツの甘み。温かく、情熱的。のどの奥にペッパーの香りを感じる |
余韻 | 食欲をそそる甘みを伴った、広大な、長く温かいペッパーを伴うフィニッシュ。 |
実際に飲んでレビュー
それでは実際に飲んでいきたいと思います。
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まずは香りから。
磯っぽくスモーキーで、まさに波しぶきを連想させる。
何度か鼻を近づけると奥から甘い香りも感じ取れるが、波が強すぎて(?)甘さの種類はよくわからない。
そして一口いただく。
味わいは香りから想像できるとおりで、スモーキーでピリピリスパイシー!
麦芽由来っぽいまろやかな甘さがほんのり、若干の酸味も感じる。
後味は薬品のようなヨード香が漂う。
余韻はドライ。
そしてスモーキーで、薬品の香りに包まれる。
最後に一瞬塩味を感じた。
ここでも海が姿を現してきたか。
ごちそうさまでした。
非常に個性的なウイスキーだった。
まとめ
- 香り
磯っぽくスモーキー
波しぶきを連想させる
奥からほんのりと甘い香り
- 味わい
スモーキーかつピリピリスパイシー!
モルトっぽい甘みと多少の酸味
あとあじは薬品のようなヨード香
- 余韻
やはりスモーキー
ヨード香が残る
一瞬塩味を感じる
- 総評
海風とスモーキーさを感じるウイスキー
スパイスのような刺激が心地よくてうまい
まさに岩にあたる波しぶきを連想させる
レビューまとめ
この記事ではタリスカー 10年についての解説とレビューをしました。
レビューのまとめは以下のとおりです。
まとめ
- 海風とスモーキーさを感じるウイスキー
- スパイスのような刺激が心地よくてうまい
- まさに岩にあたる波しぶきを連想させる
最後まで読んでくださりありがとうございました。
参考になりましたら幸いです。
今回紹介したウイスキー
テイスティングに使用したグラス