この記事では、最近ウイスキーにハマってきた筆者がアラン10年を実際に飲んでレビューしていきます。
まだまだ初心者なので複雑な何種類もの味や香りを識別することはできませんが、ウイスキーを飲みなれていない初心者の視点に立ったレビューができると思います。
基本情報
商品名 | アランモルト 10年 |
生産地 | スコットランド(アイランズ) |
蒸留所 | アラン蒸留所(ロックランザ蒸留所) |
種別 | シングルモルト |
度数 | 46% |
樽 | ファーストフィルのバーボン樽 シェリー樽ホグスヘッド |
価格 | 約6000円(2023年1月時点) |
アラン10年は、ファーストフィルのバーボン樽で熟成させた原酒をメインに、シェリーホグスヘッドで熟成させた原酒をヴァッティングした10年熟成のウイスキー。
クラフト蒸留所のパイオニアとして知られるアラン蒸留所(現ロックランザ蒸留所)で作られており、味わいとしては清らかさとフルーティさ、モルト感が特徴的だと言われています。
アラン蒸留所の特徴
場所
アラン蒸留所はスコットランドのアイランズというエリアに属しており、その中でもアラン島に位置しています。
アイランズとは?
スコットランドのアイラ島以外の島々のこと。
歴史
年代 | 出来事 |
---|---|
1995年 | 蒸留所開設 |
1998年 | 3年熟成のウイスキーが初リリース |
2017年 | 2基のポットスチルを増産 |
2019年 | アイラ・オブ・アラン・ディスティラーズ社が第二の蒸留所であるラグ蒸留所を建設 |
ウイスキー作りのこだわり
蒸留所のウイスキー作りのこだわりは以下のとおりです。
- ロッホ・ナ・ダヴィ湖からの仕込み水
- 木製の発酵槽
- バランスの良いポットスチル
- 無着色・ノンチルフィルタード
それぞれ詳しく解説していきます。
ロッホ・ナ・ダヴィからの仕込み水
アラン蒸留所は、仕込み水にロッホ・ナ・ダヴィ湖(Loch na Davie)の水源を利用しています。
蒸留所が設立される際は複数の候補地があったそうですが、ロッホ・ナ・ダヴィ湖から近いという理由で現在の場所が選ばれました。
アラン蒸留所はそれほどまでに水にこだわっていると言えます。
公式サイトでは「スコットランドで最も清澄な水」と記載されており、水質にはかなり自信がありそうでうす。
木製の発酵槽
アラン蒸留所では伝統的な木製の発酵槽を使用しています。
発酵槽は木製とステンレス製の2種類がありますが、木製だと乳酸菌や微生物の働きを促すため蒸留所独自のフレーバーが生み出されると言われています。
バランスの良いポットスチル
アラン蒸留所のポットスチルはくびれのないストレート型になっています。
くびれがないとスチル内で対流が起きないことで、雑味成分が抜けきらずに重い蒸留酒になりやすいです。
しかし、アラン蒸留所のポットスチルは首が長いため軽い蒸気のみが上がる形状になっています。
結果的に、重すぎず軽すぎないバランスの取れた蒸留酒ができあがると考えられます。
無着色・ノンチルフィルタード
アラン蒸留所では、無着色・ノンチルフィルタードでウイスキーをボトリングしています。
アルコール度数が46%と比較的高めに設定されていることからも、アランがウイスキー本来の味を大切にしていることがわかります。
ノンチルフィルタードとは、冷却ろ過を行っていないことを意味します。
熟成されたウイスキーは温度が低くなると濁りが発生するため、多くの蒸留所ではウイスキーを冷やしてからろ過をすることで綺麗な琥珀色を保ちます。
しかし、この濁りに香味成分が含まれているため、冷却ろ過を行うことでウイスキーの味わいが変わってしまうとも言われています。
そこで、アランは冷却ろ過をせずにボトリングしているのです。
テイスティングレビュー
公式テイスティングノート
色 | 暖かみのあるゴールド |
香り | 蜂蜜、砂糖漬けのシトラス、リコリス、バタースコッチ |
味わい | シトラス、リンゴ、オーク、ヘーゼルナッツ、シナモン |
余韻 | ー |
実際に飲んでレビュー
それでは実際に飲んでいきたいと思います。
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まずは香りから。
遠くから感じるのは蜂蜜の香り。
しかし、近づくとシェリー樽のフルーティーな香りが強くなる。
少しアルコールも感じるのは度数が46%と高いからかもしれない。
あとから、ウイスキーらしい甘い麦のような香りもしてくる。
一口いただく。
最初は香りから感じた蜂蜜の濃い甘さ。
そして、スパイシー!
まるで胡椒のように強いピリピリを感じる。
おそらくアルコール感と相まって強めにスパイスを感じるのだろう。
余韻ではまろやかでクリーミーな感じが出てきた。
ジーンとくるジンジャーのようなスパイス感。
バーボン樽系の溶剤香がわかるかわからないか程度に香る気がする。
ごちそうさまでした。
美味しかったです。
まとめ
- 香り
蜂蜜とシェリー樽のフルーティーさ
少しアルコール感
麦の甘い香り
- 味わい
蜂蜜の濃い甘さ
胡椒のような強いスパイス感
- 余韻
まろやかでクリーミー
ジンジャーのようにジーンとくる
バーボン系の雰囲気
- 総評
蜂蜜の甘さと故障のスパイス感が強烈なウイスキー
アルコール度数が46%と高めなので加水して飲んでも良いかも
(加水したらスパイス感が弱まった)
クセはあまりなくウイスキーの優等生候補みたい(優等生ではない)
レビューまとめ
この記事では、アラン10年についての解説とレビューをしました。
レビューのまとめは以下のとおりです。
まとめ
- 蜂蜜の甘さと故障のスパイス感が強烈なウイスキー
- アルコール度数が46%と高めなので加水して飲んでも良いかも
- クセはあまりないのでスパイス感が苦手じゃなければ飲みやすい
最後まで読んでくださりありがとうございました。
参考になりましたら幸いです。
今回紹介したウイスキー
テイスティングに使用したグラス