この記事では、最近ウイスキーにハマってきた筆者がグレンキンチー12年を実際に飲んでレビューしていきます。
まだまだ初心者なので複雑な何種類もの味や香りを識別することはできませんが、ウイスキーを飲みなれていない初心者の視点に立ったレビューができると思います!
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基本情報
商品名 | グレンキンチー12年 |
生産地 | スコットランド(ローランド) |
蒸留所 | グレンキンチー蒸留所 |
種別 | シングルモルト |
度数 | 43% |
樽 | アメリカンオーク樽 シェリー樽 |
価格 | 約4500円(2023年1月時点) |
グレンキンチー12年は、英国の大手酒造会社であるディアジオ社が掲げる「クラシックモルトシリーズ」のローランド地域を代表するウイスキーです。
ローランドの個性を感じることができるウイスキーと言えるでしょう。
味わいは甘美でドライ、ライトでスパイシーと言われており、食前酒や食中酒におすすめされることが多いです。
かつてローランドには多くの蒸留所がありましたが、現在は数えるほどしか残っていないそうです。
そのため、ローランドで古くからウイスキー作りを続けているグレンキンチー蒸留所は貴重な存在。
他にローランドで有名なウイスキーはオーヘントッシャンなどがあります。
グレンキンチー蒸留所の特徴
場所
グレンキンチー蒸留所は、スコットランドのローランドに位置しています。
「グレンキンチー」はゲール語で「キンチー川が流れる谷」という意味で、その名のとおりキンチー川沿いに蒸留所があります。
また、スコットランドの首都であるエジンバラに近く、エジンバラモルトと言われたりもします。
歴史
年代 | 出来事 |
---|---|
1825年 | ジョンとジョージのレイト兄弟がミルトン蒸留所を設立 |
1837年 | レイト兄弟は周辺にさらに大規模なグレンキンチー蒸留所を設立 |
1853年 | 利益が上がらずジョン・レイトが蒸留所を閉鎖、製材所に転用 |
1881年 | 投資家が買収しグレンキンチー・ディスティラリー・カンパニーを作る |
1914年 | スコティッシュ・モルト・ディスティラーズ(SMD)の一部となる |
1925年 | SMDとディスティラーズ・カンパニー・リミテッド(現ディアジオ社))が合併 |
1969年 | 伝統的な手法であるフロアモルティングを停止 |
1998年 | ディアジオ社のクラシックモルトシリーズに選ばれる |
現在 | ディアジオ社が所有 |
ウイスキー作りのこだわり
グレンキンチー蒸留所のウイスキー作りのこだわりは以下のとおりです。
- スコットランド最大のウォッシュスチル
- 木製の発酵槽
- 仕込み水に硬水を使用
それぞれについて詳しく解説していきます。
スコットランド最大のウォッシュスチル
まず、グレンキンチー蒸留所のウォッシュスチルはスコットランドで最大です。
その容量は3万リットルを超えるらしいです。
ウォッシュスチルとは?
ポットスチル(蒸留釜)の中でも、初回の蒸留を行う釜。
一般的に、ポットスチルの容量が大きいほど軽い蒸留酒になるとされています。
グレンキンチー12年の飲み口が軽いと言われているのも、このポットスチルの大きさが関係しているのかもしれません。
木製の発酵槽
次に、グレンキンチー蒸留所では木製の発酵槽を使用しています。
発酵槽とは麦汁にイースト菌を入れて発酵させるための桶のことで、最近は手入れが大変なことからステンレス製を使用する蒸留所が増えています。
木製の発酵槽のメリットとしては
- 発酵に悪影響を与える振動が伝わりにくい
- 保温性が高く乳酸菌の繁殖を促す
- 微生物が住みつくことで味わいに個性が出る
という3点が挙げられます。
参考:『シングルモルトを楽しむ』土屋守
木製の発酵槽によって、ウイスキーの味に深みが生まれていると言えます。
仕込み水に硬水を使用
さらに、グレンキンチー蒸留所では仕込み水にラマルミュアーの丘の泉からの硬水(中硬水)を使用しています。
一般的に仕込み水には、カルシウムの少ない軟水のほうが適していると言われています。
というのも、カルシウムとマグネシウムが発酵の邪魔になると考えられているからです。
しかし、硬水を使用している蒸留所は
- グレンモ―レンジ
- グレンリベット
- ハイランドパーク
と意外に有名どころも硬水を使用していたりします。
硬水だからダメというわけではなく、それがウイスキーの個性に繋がっているんですね!
テイスティングレビュー
公式テイスティングノート
色 | 淡いゴールド |
香り | 香り高く、バニラ、切り花の香りの下にのぞく香ばしいトーストのようなノート |
味わい | 口に入れてすぐに感じる甘さ、やわらかさが徐々に華やかな味わいに その後、レモンチーズケーキやフリージアのような味わいに変化 |
余韻 | ポプリを思わせる、ハーブのドライなフィニッシュ |
実際に飲んでレビュー
それでは実際に飲んでいきたいと思います。
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まずは香りから。
清涼感のあるようなスッキリした印象を受ける。
なんか焼酎みたいな香り?(そんなばかな)
酒質の軽やかさがそう思わせているのだろうか。
その中に蜂蜜のような甘い香りが時間経過とともに現れてくるが強くはない。
優しいウイスキーだ。
そして一口。
おお、水みたいに軽くて飲みやすい。
これがライトボディというやつか。
ほんのり甘い。
スパイシー感もあるが、これは爽やなスパイシー感だ。
これをハーブと言ってもいいのかもしれない。
香りで感じたのと同様に、清涼感かつスッキリといった味わい。
やはり余韻も爽やかであっさりしている。
まるで森林を流れる小川!(?)
これは気付かぬうちに何杯も飲んでしまう!!
焼酎が食事によく合うように、グレンキンチー12年も食事によく合いそうだ(おい)
ごちそうさまでした。
気が付けば深く頭を下げている自分がいた。
まとめ
- 香り
清涼感がありスッキリしている
焼酎!?
時間経過とともにかすかな蜂蜜
- 味わい
水みたいに軽い飲み口
ほんのり甘く、ハーブのような爽やかなスパイシー感
- 余韻
森林を流れる小川をイメージさせる
爽やかであっさり
飽きが来ない軽快な余韻
- 総評
全体を通して清涼感とスッキリ感がある爽やかなウイスキー
軽い飲み口で何杯も飲めそう
飲みやすさに全振りしたと言っても過言ではない
レビューまとめ
この記事では、グレンキンチー12年についての解説とレビューをしました。
レビューのまとめは以下のとおりです。
まとめ
- 清涼感とスッキリ感がある爽やかなウイスキー
- 森林を流れる小川を連想させた
- 軽い飲み口で何杯も飲めそう
最後まで読んでくださりありがとうございました。
参考になりましたら幸いです。
今回紹介したウイスキー
テイスティングに使用したグラス